2022/01/20 12:00

いつもありがとうございます。
三味線 結(ゆい)です。


三味線の継手やほぞを保護するという重要な役割を持つ仮継ですが、
普段使われることが少ないので紛失されることが多い不運な子というお話をしました。

「見たことはあるけどどこいったかなあ…」という方は多いのではないかと思います笑

新品で三味線を購入するときはほぼ確実にセットでついていますが、
花梨の三味線にはついていないことの方が多いです。

じゃあどういうときに仮継を使うかというと、三味線を三つ折りケースにしまうときや、三味線を分解して発送するときです。
修理などで三味線を送るときに仮継を使って継手を保護していると安心ですね。
受け取るこちら側としても仮継がついた状態で三味線が送られてくると安心ですし、三味線をきちんと扱われている方なんだなと感じます😌

仮継はその三味線のかたちに合わせて造られているため、他の三味線の仮継ではきちんとはまりません。
絶対に無理にはめてはダメですよ!仮継が抜けなくなる可能性があり、最悪割れるかも知れません。

画像①
上棹と上棹用の仮継。棹側と仮継側の継手のミゾがそれぞれ凹凸になっています。仮継をはめるときはミゾを合わせてスライドさせるようにはめましょう。

画像②


仮継をバラバラにした状態。それぞれミゾの入り方が違います。
漢数字は、
一が上棹、
ニが中棹の上継手側、
三が中棹の下継手側、
何も書いていないのが下棹用です。
鉛筆での印ではなく刀キズがついている場合もあります。

画像③


仮継をひと組にまとめた図。
こんなにコンパクトに美しくまとまるってすごくないですか?
職人の技術はほんとにすごいな〜といつも感動します😌

仮継は重要な役割を担う上に、造るには三味線をお預りしてからの完全オーダーメイドとなりますので、なくさないように大切に保管してくださいね😌